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【相続】相続した土地を手放したい|「相続土地国庫帰属制度」と売却の違い

公開日: 更新日:2026.11.06

親から相続した土地が遠方にある、山林や農地で使い道がない、管理のために通い続けるのが負担になっている。そうした「使う予定のない土地」をどうするか悩む方は少なくありません。

土地を手放す方法としては、まず「売却」が考えられます。また、2023年(令和5年)4月27日からは、相続した土地を国に引き取ってもらう相続土地国庫帰属制度が始まっています。この記事では、制度のしくみと、売却との違いを紹介します。

相続土地国庫帰属制度とは

相続や遺贈(相続人に対する遺贈)によって土地を取得した人が、一定の条件を満たす場合に、その土地を手放して国に引き取ってもらえる制度です。法務省の案内によると、主なポイントは次のとおりです。

  • 相続・遺贈で土地を取得した相続人が申請できる
  • 制度が始まる前に相続した土地も対象になる
  • 土地が共有になっている場合は、共有者全員で申請する
  • 申請先は、土地の所在地を管轄する法務局・地方法務局の本局(支局・出張所では受け付けていない)
  • 審査手数料は土地1筆あたり14,000円(収入印紙で納め、却下・不承認でも返還されない)

どんな土地でも引き取ってもらえるわけではありません

この制度には、申請そのものができない土地と、審査の結果、承認されない土地があります。法務省の案内から主なものを挙げます。

申請できない土地の例

  • 建物がある土地
  • 抵当権などの担保権が設定されている土地
  • 他人による利用が予定されている土地
  • 法令で定める基準を超える特定有害物質により汚染されている土地
  • 境界が明らかでない土地、所有権の存否や範囲について争いがある土地

承認されない土地の例

  • 崖がある土地(勾配や高さなどの基準があります)
  • 地上や地下に、除去が必要な物がある土地
  • そのほか、法令で定められた要件に当たる土地

たとえば、古い家が建ったままの土地は、そのままでは申請できません。ご自身の土地が当てはまるかどうかは、法務省の案内をよく確認し、法務局にお問い合わせください。

承認されたら「負担金」を納めます

審査を経て承認されると、負担金を納めます。負担金は、土地の性質に応じた標準的な管理費用の10年分をもとに算定されます。負担金の額の通知が到達した日の翌日から30日以内に納付しないと、承認は効力を失います。

負担金の額は土地の種類や面積などによって異なります。具体的な金額は、法務省の案内ページで公開されている計算方法・計算シートでご確認ください。

売却との違い

相続土地国庫帰属制度売却
相手国個人や法人などの買主
お金の流れ審査手数料と負担金を納める売却代金を受け取る(費用や税金がかかる場合もある)
建物がある場合申請できない建物付きのまま売れる場合もある
主な条件法令で定められた要件を満たすこと買主が見つかること、条件が合うこと

売却は、買主が見つかれば代金を受け取れる一方、立地や土地の状態によっては買主が見つかるまで時間がかかることがあります。国庫帰属制度は、売却が難しい土地を手放す方法の一つになりえますが、要件を満たす必要があり、費用もかかります。

どちらが合うかは、土地の場所・種類・状態によって異なります。「国庫帰属しかない」と決める前に、売却の可能性を確認してみるのも一つの方法です。

土地の名義と境界もあわせて確認を

制度を使う場合も、売却する場合も、まず土地の名義がどうなっているかの確認が出発点になります。相続登記がまだの場合は、以前のコラム「【相続】親の家を相続したけれど何から?」もご覧ください。

また、境界が明らかでない土地は国庫帰属の申請ができません。境界の確認については、後日公開のコラム「土地を売る前に『境界』の確認を」で紹介します。


使う予定のない土地のご相談も承っています

ITO REAL ESTATE(イトー・リアルエステート)では、玉野市・岡山市(南区など)の不動産について、売却のご相談・査定を無料で承っています。ご相談内容は秘密厳守で取り扱います。「売れるかどうか分からない土地」の段階でもかまいません。国庫帰属制度の申請手続きは法務局へ、登記は司法書士などの専門家へのご相談をおすすめしています。

ご相談・査定のお申込みは、公式サイトのお問い合わせからどうぞ。 定休日(火曜・水曜・祝日)にいただいたお問い合わせは、翌営業日以降に順次ご返信します。 営業時間 9:30〜18:00(定休日:火曜・水曜・祝日)

関連記事:

※本記事は、2026年10月31日時点で確認した法務省の情報をもとにした一般的な説明です。要件や負担金の算定は個別の土地によって異なります。具体的な判断は、法務局や司法書士・弁護士などの専門家にご確認ください。

参考

確認・文責: 杉山 祐基(宅地建物取引士/ITO REAL ESTATE 責任者・部長) ※本文は担当者が確認した内容です。

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